【書評】THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す

本レビュー
この本はこんな人たちにおすすめ!

● これから社会人生活を始める人
● 管理職や経営者
● 人と話をすることが仕事の人
● 子供がいる人
● エクセルの数字を見ながら電卓を打つ上司の頭の中を覗いてみたい人
● 信仰や偏った思考に没頭してしまう人が、どうしてそうなるのか気になる人

こんにちは!ちいまいです!

今日はTHINK AGAINという本を紹介します。

GIVE & TAKEを書いたアダム・グランドの著書です。

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本の目次

  • プロローグ 思い込みを手放し、発想を変えるための「知的柔軟性」について考察する本
  • Part1 自分の考えを再考する方法
    • Chapter1 今、自分の「思考モード」を見直せ
    • Chapter2 どうすれば「思考の盲点」に気付けるか
    • Chapter3 「自分の間違い」を発見する喜び
    • Chapter4 「熱い論戦」(グッド・ファイト)を恐れるな
  • Part2 相手に再考を促す方法
    • Chapter5 「敵」と見なすか、「ダンスの相手」と思うか
    • Chapter6 「反目」と「憎悪」の連鎖を止めるために
    • Chapter7 「穏やかな傾聴」こそ人の心を開く
  • Part3 学び、再考し続ける社会・組織を創造する方法
    • Chapter8 「平行線の対話」を打開していくには
    • Chapter9 生涯にわたり「学び続ける力」を培う方法
    • Chapter10 「いつものやり方」を変革し続けるために
  • Part4 結論
    • Chapter11 視野を広げて「人生プラン」を再考する

この本は、思い込みを手放し発想を変えるための「知的柔軟性」と「思考柔軟性」をどうすれば自分のものにできるのかについて書かれています。

  • 考え直すこと
  • 間違えを発見し、それを喜ぶこと
  • そして学び続けること

この重要性を説いています。

既存の考え方を新たな観点から見つめ直すことがいかに大事であるか、それを伝えるのが本書の目的である。<中略>再考することとは、周囲の人からより多くのことを学び、後悔のない人生を歩むための方法である。

引用:THINK AGAIN

再考の重要性

メンタル・フィットネスとは何か、つまり精神や知力が適切な状態であるにはどんな資質を要するのかを考えた結果、通常、まっ先に思い浮かぶのは、知性や思考力だろう。<中略>しかし、変化の激しい時代を生きるために、考えること・学ぶこと以上に貴重な認知スキルがある。それは、「考え直す、学びほぐす(知識をリセットし、学び直す)」能力だ。

私たちが既存の考え方に執着することが多いのは、そのほうが考え直すよりもずっと楽だからだ。<中略>信じているものを見つめ直すことで、私たちはアイデンティティが脅かされる。つまり、自分の一部が欠けたような喪失感を覚える可能性もある。

あなたの最も大切なツール ー おそらく、あなたのアイデンティティで最も大切な部分 ー を捨てるべき時もある。その時を悟ることが、真の英知であろう。

引用:THINK AGAIN

謙虚さと学び

  • 私たちが学ぶのは、自分の信念を肯定するためではない。学びの目的は、信念を進化させることなのだ。
  • 再考のプロセスはループで循環している。その始まりは知的に謙虚であること。つまり、自分が無知であることを自覚することから始まる。知識がパワーであるなら、無知に気づくことは英知と言えるだろう。
  • 能力の低い人は多くの状況において、自己の不適格性を認識できない。人は能力が欠如している時、自信過剰になる傾向がある。

人が自信過剰になりやすいのは、ど素人からワンステップ進み、アマチュアになった時だ。微々たる情報で満足し、それをもとに意見を言ったり判断したりしていると、「マウント・スチューピッド」のてっぺんにいることも、盲目になっていることにも気づかなくなる。

引用:THINK AGAIN

マウント・スチューピットっていう言葉が大好きです。

「謙虚さ」とは、しっかりとした知識や能力、つまり自分の過ちや不確実さを認識する力を表している。

引用:THINK AGAIN
  • 「自分が何かを学び得たかどうかを知る唯一の方法は、自分の過ちを発見することだ」ダニエル・カールメン
  • 「過去の自分を振り返って、『1年前の自分は、なんとばかだったのか』と思わなかったとしたら、それは、それまでの1年間で何一つ学ばなかったということだ」レイ・ダリオ

他者と会話し、再考を促す「動機づけ面接」

人は他者の行動や考え方を変えることはできない。人を変えようとするのはなく、彼らが自力で変われるように、動機を見つける手助けをするほうが、ずっと効果的だ。

引用:THINK AGAIN

これは他者と会話をする際、ぜひ覚えておきたいことです。

動機づけ面接とは

動機づけ面接の目標は、相手に何をすべきか教えることではない。彼らが過信サイクルから抜け出せるよう、そして新しい可能性を見つけられるように手助けすることだ。それにより、再考サイクルが作動すれば、自分の知識不足に対する謙虚さが生まれ、自分の思い込みを疑問視するようになり、別の見解に対する好奇心も湧く。

動機づけ面接の方法

  • 開かれた質問を投げかける
  • 聞き返しを行う
  • 変わろうとする意志や能力を是認する
  • 要約
  • 動機づけ面接を行うには、謙虚さを相手への関心が必要。
  • 私たちは、彼らの鏡となり、彼らが自分自身をはっきりと認めることができるようにすること。
  • 彼らが自らの考えや行動を検討するよう、励まし導くこと。

本書では著者の失敗談も交えながら、コンサルティングに動機づけ面接を応用する方法も載っています。

再考を組織づくりに生かす

再考することは、個人のみ求められること技術ではない。これは集団が備えるべき能力でもあり、組織の風土に依存するところが大きい。

再考が最も頻繁に行われるのは、学ぼうとする文化、つまり成長こそがコア・バリュー(中核となる価値観)と位置づけられ、再考サイクルを回すことが日常になっているような環境だ。

学びの文化を醸成するには、「心理的安全性」(不安を感じることなく問題や自分の意思を伝えられる状態)と「アカウンタビリティ」(説明責任)という組み合わせが必要である。

引用:THINK AGAIN
  • 心理的安全性を醸成するのは、お互いを尊重・信頼しオープンでいられる環境。人々が恐れることなく、懸念や意見を述べらることが、学びの文化の基盤となる。
  • 心理的安全性を生むための管理職へのアドバイスは、素直さと寛容さ、そして誰もが置き去りにされない環境を作ることだ。リーダーたちが自分は完璧ではないと認めることで、批判を受け入れる寛容さや、新たなフィードバックを歓迎する姿勢を示さないといけない。

自分たちは発展途上にあるのだと認めるには、謙虚さを忘れない自信が必要だ。つまり、自分の有能さを誇示するよりも、自分を改善しようとする意欲や向上心が大切ということだ。このマインドセットが組織内に広く、深く浸透すれば、人々は素直に、勇気を持って意見を述べるようになるだろう。

引用:THINK AGAIN

まとめ

本書は自己啓発や管理職・経営者向けの内容だと思われるかもしれませんが、子供がいる人もぜひ読んでほしいです。

再考をもとにした学校内での教育方法や、家庭でも実践できるアドバイスが出てきます。

またここでは、最終章の結論の内容には触れませんが、再考をより実践的に生活の中で活かしてく方法が書かれています。

本書を読むと、ツイッターやヤフーコメントに見られる、極端に偏った考え方を持った人たちの頭の中を覗いている気分になります。

本書は人生を歩んでいく上で、大事な心構えを教えてくれます。

今日はここまでです!

読んでくださり、ありがとうございました!

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